トップメッセージ

持続的な成長を可能とする態勢をより一層強化し、
世界で通用する『建物の外装材専業メーカー』を目指します。

当社グループでは、人口減少に伴う国内住宅市場の縮小やカーボンニュートラルへの取組拡大など社会構造・経営環境が変化する中、持続的な成長を実現するため、「中期経営計画」(2021年4月~2024年3月)に基づき、スピード感を持って次の重点課題に取組んでおります。

① 生産能力の大幅増強
今後の安定したシェアアップと新市場開拓を確固たるものにするため、及び想定を上回る需要に対しても着実にビジネスチャンスを掴み、販売量を増加させることができるようにするため、余力のあるフレキシブルな生産体制を構築いたします。具体的には、これまで取り組んできた生産効率向上を含め、国内工場と米国新工場を合わせて生産能力を約20%アップする計画としております。国内においては、2023年3月に名古屋工場の生産能力増強工事が完了し、5月より稼働を開始しております。また、米国新工場につきましては、2022年6月に稼働を開始しております。

② 海外市場開拓
米国新工場の稼働により、主力商品「モエンエクセラード」の現地での生産・供給能力が大幅に増強されております。この増強後の体制のもと、モエンエクセラード等の主力商品の販売を強化すべく、営業人員の増強や戦略の強化を進めております。また、米国市場以外では、カナダでの市場開拓を進めつつ、中国・オーストラリア・韓国などの既存の有望市場における販売を伸長させるほか、将来的には欧州・南米の市場も視野に入れた新たな販路の開拓を進めてまいります。

③ 非住宅市場開拓
国内においては、商業施設や中高層建築物向けなどの非住宅市場をターゲットに、顧客ニーズに即した工法の開発を行うとともに、当社商品のデザイン性や高い環境性能などのメリットをアピールし、非住宅市場の開拓を進めております。
このような取組が奏功し、最近では、当社の主力商品のデザイン、性能、工期の短さに加え、「国産木材チップを原料とすることでCO2を固定化している」という環境性能に大きな評価をいただき、大手ファーストフードチェーン、スーパー、専門店チェーン、老健施設などで採用が拡大しております。さらに、2022年9月よりマーケティングオートメーションを導入し、デジタルマーケティングの取組も強化しております。

④ 金属事業拡大
金属サイディングは、新築住宅のほかリフォームにも使用されており、新築住宅が減少する中、ストックビジネスとしての安定的な成長が期待されております。加えて、主力の窯業系外装材と同様に、非住宅市場においても金属サイディングの需要が見込まれており、倉庫・工場・店舗等をターゲットに販売強化を図っております。
また、2022年10月には、セルフクリーニング機能をコーティングした新商品「メタルガード光」シリーズの投入や、「ALC外壁向けの重ね張りリフォーム」の新工法を投入するなど、新商品・新工法開発にも一層注力しております。

⑤ ESGの取組強化(環境対応)
当社グループは、2022年6月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言への賛同を表明すると同時に、CO2排出量の削減目標として「2030年度に2013年度比50%削減」、「2050年度にカーボンニュートラルにすること」を掲げました。今後は、これらの削減目標に向け、生産効率の改善、燃料転換、CCUSの開発に注力するなど、環境負荷軽減に対する各種取組を強化してまいります。
また、今般、当社のCO2を固定化するオフセットサイディングが評価され、環境省の"食とくらしの「グリーンライフ・ポイント」推進事業"に窯業系サイディング業界として初めて採択されました。この推進事業は脱炭素・循環型ライフスタイルへの転換を加速するため、環境に配慮した製品やサービスを選択する行動にポイントを発行するものであり、2023年1月から「グリーンライフ・ポイントアクション」をスタートしております。
※CCUS ... Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage (二酸化炭素の回収・有効活用・貯留)

代表取締役社長 吉岡 成充