コストダウンのご要望を叶えつつ性能とメンテナンス性にも納得
ニチハ
当初の計画では、外壁は押出成型セメント板(以下「ECP」と称する)+現場塗装でご検討だったとのことですが、仕様変更されたきっかけは何だったのでしょう?
小池
設計段階で予算オーバーが見込まれたので、デザイン性も含めて、サイディングも視野に入れることになったというのがきっかけです。
ニチハ
採用されるまでの流れを伺ってもよろしいでしょうか?
登美ヶ丘キャンパス3号館外観
小池
サイディング=住宅の外壁材というイメージがあったので、見た目の仕上がりに関しての不安感はありましたが、耐風圧・耐火の性能においては申し分なく、イニシャルコスト・メンテナンスコスト
も下げられるということで採用に至りました。納得のいく仕上がりになり、オーナー様にも喜んでいただけています。
サイディングならではの良さを出した個性あるデザイン
小池
今回はラトワールという柄をメインで採用させていただきました。これらの柄はいろんな色が使われていて、遠くから見ると立体感があるんです。
大きな面であってものっぺり感がないのがいいなと思いました。
ニチハ
ありがとうございます。サイディングのデザインが現在のものに決定するまでにいろいろと検討されたのでしょうか?
メインで使用しているラトワールに、モベルウッドとレントスクラッチのアクセントが効いた、個性的かつ落ち着いた雰囲気に。
小池
そうですね。サイディングの採用確定後、最初はECPに似せたフラットなデザインを想定していました。でも、せっかくサイディングを採用するなら、サイディングにしかできない
デザインがいいのではないかというお話になり、このような仕上がりになりました。
ラトワールと差別化できる、木目調で横向きの柄のモベルウッドと、アクセントにもなる濃い色のレントスクラッチを合わせて、落ち着いた雰囲気にできたと思います。
他の素材と組み合わせることでより魅力的な外観に
ニチハ
外観においての設計のポイントはありますでしょうか?
小池
今回、庇のコンクリート、柱のスチール、カーテンウォールのガラスといった「素材感」を前江面に出しているので、そういった本物の素材と組み合わせることで、相乗効果により
サイディングの質感もぐっと魅力的に見える外観になったと思います。
ニチハ
改めて気づかれた点、ご要望などございましたらお聞かせください。
コンクリートの庇
小池
サイディングの魅力は、サイディングにしかない柄やニュアンスだと考えます。オリジナリティのある柄がもっと増えれば、建物を検討されるお客様にもご提案しやすいなと思います。
ニチハ
オリジナリティのある柄は、他社との差別化を図れたり、サイディングの魅力の訴求にもなりえたりするものですよね。参考にさせていただきます。今回は、貴重なお話をありがとうございました。