2024.10.09

【連載】家の外観をブルックリンスタイルに! レンガやアイアンでヴィンテージ感を演出 |カベのアイデア事典 第3回

家の外観は、訪れる人が最初に目にする大事な部分です。特に建物の顔ともいえるファサードは家の印象を左右するため、デザイン選びが重要です。 「カベのアイデア事典」では、家の外観をおしゃれに魅せるアイデアを、様々なスタイルとともに紹介していきます。

第3回は、アメリカ・ニューヨーク州のブルックリン地区が発祥とされる「ブルックリンスタイル」です。倉庫や工場などの建物が醸し出す無骨でインダストリアル(工業的)な雰囲気と、ヴィンテージ(年代物)感が絶妙にミックスしたクールな見た目が魅力です。 今回は、家の外観をブルックリンスタイルにするコツや施工事例をご紹介します。

カベのアイデア事典第2回「オーセンティック」もぜひご確認ください。
⇒「【連載】家の外観をオーセンティックに 年が経つほどに味わいを増す外観とは|カベのアイデア事典 第2回

建物の顔ともいえるファサードについての詳細は、下記記事もご参照ください。
⇒「ファサードとは?おしゃれな第一印象を演出する壁のデザイン

ブルックリンスタイルの特徴

ブルックリンスタイルのベースとなるのは、ブルックリン地区の建物からインスピレーションを受けたビジュアル。レンガやアイアンなどの無機質でインダストリアル(工業的)な素材を使った特徴的なビジュアルが近年人気を集めています。
ブルックリンという場所は、もともと工場や倉庫が立ち並ぶ工業地帯でした。そこへ若者やクリエイティブなアーティストたちがリノベーションをして住むようになり、無骨でヴィンテージな雰囲気とモダンなイメージが融合したおしゃれなエリアとなったのです。
ブルックリンスタイルを取り入れると他のスタイルとは一線を画し、住むほどに味わいが増していく深みのある外観を演出できます。

ブルックリンスタイルの外観・ファサードをつくるポイント

倉庫や工場のように無骨でヴィンテージ感のあるブルックリンスタイルの外観・ファサードをつくるには、配色を考えたり建材を選んだりする際に押さえておきたいポイントがあります。

・配色
ヴィンテージ感を高める重厚なトーンが基本です。ブルックリンスタイルを代表する要素でもあるレンガのように渋みのある赤茶色をはじめ、ブラックやグレー・ネイビーなどのダークトーン、くすみ感のあるスモーキーカラーでまとめると、無機質でクールな雰囲気を演出できます。パステルカラーはヴィンテージ感を損ね、軽い印象となってしまうのでNGです。
白やベージュといった明るくニュートラルな色をアクセントに加えると、すっきりした印象にまとまります。また、ドアや窓枠はブラックやダークカラーで引き締めるとクールな印象が高まるとともに、全体のバランスが整って美しいブルックリンスタイルが完成します。

・レンガ柄

家 外観

ブルックリンスタイルに欠かせない素材といえば、深みや趣のあるヴィンテージ感を醸し出すレンガです。レンガ柄は部分的に使うだけでも外観全体にブルックリンスタイルを見せる効果があります。
ブルックリンスタイルは壁面の素材選びで雰囲気が大きく変わります。色合いや柄の組み合わせ次第で外観の印象も決まるので、好みのスタイルを追求してみると良いでしょう。

・ラップサイディング
英国のヴィクトリアンスタイルに見られる伝統的なラップサイディング(細長い板の重ね張り)も、ブルックリンスタイルが持つ特徴の一つです。西海岸でよく目にする爽やかでポップなカラーのラップサイディングと違い、ダークカラーを基調とした色使いがポイント。板の重なりが生み出す美しい陰影やレンガ柄とのコントラストが際立つ印象的な外観に仕上がります。

・ブラックアイアン

家 外観

窓枠や玄関ドア・手すり・フェンスなどにブラックアイアンテイストを取り入れると、ブルックリンスタイル特有の無骨な雰囲気が強調され、クールで味わいのある外観をつくれます。
エイジング加工された素材と組み合わせれば、長年使い込まれたようなヴィンテージ感が高まり、より魅力的な外観に。異なる色や素材を組み合わせる際にブラックアイアンを取り入れると、統一感が出て全体を引き締める効果も生まれます。

ブルックリンスタイルの住宅の施工事例

1.アンティークレンガ柄で深みのある外観に

家 外観

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/614

倉庫街をイメージした四角いフォルムに規則正しく並ぶ縦長窓とアイアン調のブラックサッシを組み合わせ、窯変特有の繊細な風合いを表現したレンガ柄を外壁に落とし込んだおしゃれなブルックリンスタイル。
石柄・タイル柄・くしびき柄のコンビネーションで変化を与え、深みのある外観を生み出しています。周囲の景観にも溶け込むデザインとなっています。

2.築30年の住宅をブルックリンスタイルに生まれ変わり

家 外観

https://www.nichiha.co.jp/works/residential_reform/30006

築30年の住宅が新築住宅のように劇的に変わりました。赤茶色のレンガ柄を全面に張ることで、正にブルックリンスタイルを表現したリフォームの住宅です。

3. 塗り壁+ウッド柄で魅せる新しいブルックリンスタイル

家 外観

https://www.nichiha.co.jp/works/residential/601

チャコールの塗り壁風の外壁をベースに、斧で手割した板のようなナチュラルな表情が魅力のサイディングを組み合わせたコントラストの美しい外観。ガラス面を多くとってブラックサッシと組み合わせ、よりクールな印象を演出しています。植栽の緑もよく映え、心地良さも広がっています。ブルックリンスタイルのエッセンスを感じさせながらも、一歩進んだオリジナリティの高い外観に仕上がりました。

まとめ

カベのアイデア事典 第3回目は「ブルックリンスタイル」をご紹介しました。長く住み続けることになるマイホームだからこそ、外観にもこだわりたいものです。おしゃれな家づくりに興味がある方はぜひ参考にしていただければ幸いです。

カベのアイデア事典第4回「ナチュラル・ナチュラルモダン」もぜひご確認ください。
⇒「【連載】家の外観をナチュラル・ナチュラルモダンに 木などの自然素材でぬくもりを感じる家づくり |カベのアイデア事典 第4回

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