
2026.07.31
御影石とはどんな石材? 大理石との違いや外壁材としての注意点 御影石の質感を味わえるサイディングも!
目次
重厚感のある美しい見た目の御影石を外壁などに使いたいと考えている方もいらっしゃると思います。ただ、実際のところどのような特徴があって、住宅に使用する際のメリットやデメリット、注意点があるのか気になることでしょう。
そこで、本記事では御影石の特徴や大理石との違い、壁材として使う際のメリット・デメリット、採用時の注意点を分かりやすく解説します。さらに、外壁材として人気の「御影石調サイディング」も紹介しますので、ぜひ新築・リフォーム時の参考にしてください。
御影石(読み方:みかげいし)とは

御影石は主に石英・長石・雲母からなる天然石で、硬くて耐久性に優れているのが特徴です。岩石学上は主に花崗岩(かこうがん)に分類されます。日本では花崗岩をはじめとする深成岩(しんせいがん)をまとめて「御影石」と呼ぶことがあります。 御影石は吸水率が低く摩耗や傷にも強いため、外壁や床、玄関アプローチ、墓石など、幅広い分野で使用されています。
また、天然石ならではの重厚感や高級感があり、一つとして同じ模様がない点も魅力です。そのうえ耐候性にも優れていることから、屋外でも美しい風合いが続く石材として人気があります。
御影石には、白・黒・グレー・ピンク・赤などのさまざまな色合いがあり、石に含まれる鉱物の種類や割合によって表情が異なります。また、表面の仕上げ方法にも種類があり、鏡のような光沢を持つ「本磨き」、滑りにくい「バーナー仕上げ」、自然な風合いを残す「割肌仕上げ」などが代表的です。
●名前の由来・主な産地
御影石という名称は兵庫県神戸市東灘区の「御影港」から良質な花崗岩が積み出されていたことが由来とされています。
現在では茨城県や岡山県、香川県などが代表的な産地で、海外では中国やインド、ブラジルなどからも多く輸入されています。産地によって色味や模様、粒の大きさが異なるのも特徴です。
色や仕上げによって印象や機能性が変わるので、用途や建物のデザインに合わせた選択が大切です。
御影石と大理石の違い

御影石と大理石は見た目が似ていますが、性質は大きく異なります。御影石はマグマが冷えて固まった「火成岩(かせいがん)」で、硬く傷や摩耗、水に強いことから、外壁や床、玄関アプローチなど、屋外でも幅広く使用されています。
一方、大理石は石灰岩が高温・高圧によって変化した「変成岩(へんせいがん)」で、美しい模様や光沢が魅力ですが酸や傷、水分に比較的弱いので、一般的には屋内の床や壁、カウンターなどに用いられます。そのため、用途や設置場所に適した石材を選ぶことが重要です。
御影石が使われる主な場所

御影石が使われる主な場所、用途について整理しておきましょう。御影石が多用されるのはリッチな雰囲気や重厚感などを演出したい場所です。
●外壁・エクステリア
御影石は耐久性や耐候性に優れているため、外壁や門柱、門袖、玄関ポーチ、アプローチなどのエクステリアによく使用されます。雨風や紫外線にさらされる屋外でも劣化しにくいメリットがあり、高級感のある質感を長く楽しめる魅力を併せ持つ素材でもあります。
また、表面をバーナー仕上げにすると滑りにくくなるので歩行スペースにも適しています。住宅だけでなく公共施設や商業施設など、さまざまな建物で広く採用されています。
●内装材
御影石は高級感と重厚感を演出できることから、住宅やホテル、商業施設などの内装材としても人気があります。使用される場所は玄関の床やホール、階段、キッチンカウンター、洗面カウンターなどが多く、傷や摩耗に強いということもあり、美しい状態を保ちやすいのが特徴です。
また、色や模様のバリエーションも豊富で、空間のテイストに合わせて選べる点も魅力です。
●墓石
御影石は墓石の代表的な素材として広く知られています。硬度が高いことに加えて耐久性に優れているため、雨風や紫外線に長年さらされても劣化しにくく、美しい状態を長期にわたって維持できるのが特徴です。
また、吸水率が低いので水分による傷みが少なく、定期的なお手入れもしやすい素材といえます。御影石には黒やグレー、白などさまざまな色があり、デザインや地域の風習に合わせて選ばれています。
御影石を「外壁材」に使うメリット

御影石を外壁材に使うメリットをご紹介します。
●高級感がある
御影石は天然石ならではの重厚感と、上質な風合いをどちらも持っており、住まいに高級感を与えてくれます。石英や長石などの鉱物が織りなす自然な模様は、一つひとつ異なっていて同じ表情の石はありません。
シンプルなデザインの住宅から和風・洋風まで、幅広い建築様式の建物と相性が良く、外観全体の質感や品格を高める素材として人気があります。
●傷が付きにくい
御影石は非常に硬い天然石で、傷や摩耗に強いことが特徴です。飛来物との衝突や日常的な接触による細かな傷が付きにくく、美しい外観を長く保ちやすく劣化に強い素材といえます。
こうしたメリットもあって、人の出入りが多い玄関まわりや外壁、アプローチなどにも採用されています。適切にメンテナンスを行えば長期間にわたって美しい状態を維持できる点もメリットです。
●耐候性が高い
御影石は雨や紫外線に加えて気温の変化にも強く、屋外でもそのポテンシャルを発揮する石材です。吸水率が比較的低いという特徴があるため、水分による劣化や凍結によるダメージを受けにくく、外壁材やエクステリアにも適しています。
●経年変化を楽しめる
御影石は年月を重ねることで天然石ならではの深みや味わいが増していく素材でもあります。使用環境に応じて少しずつ表情や風合いが変化し、住まいに年月を経た落ち着いた印象を与えます。定期的にお手入れすることで時間とともに変化する自然素材ならではの魅力を長く楽しめます。
御影石を「外壁材」に使う際の注意点
ここでは、御影石を外壁材に使う際の注意点について解説します。新築やリフォームの前にチェックして失敗を防ぎましょう。
●重量がある
御影石は天然石の中でも重量があるため、外壁に採用する際は建物への荷重を考慮する必要があります。特にリフォームの場合は建物が石材の重さに耐えられるか事前に確認しなければなりません。
また、施工方法によっては下地の補強が必要になる場合もあるので、建物の構造を踏まえて設計・施工することが重要です。
●コストが高い
御影石は天然石であることに加え、採石や加工、施工に手間がかかるため、一般的なサイディングやタイルと比べて費用が高くなる傾向があります。
また、材料費だけでなく運搬費や施工費も高くなりがちなので、予算を十分に検討することが大切です。外壁全体ではなく、玄関まわりやアクセントウォールなど、部分的に取り入れる方法も選択肢の一つです。
●施工できる業者が限られる
御影石の施工には天然石を扱う際の専門的な知識や技術が必要です。そのため、一般的な外壁工事業者では対応できない場合もあるので、施工実績のある業者へ依頼することが重要です。
施工の品質によって仕上がりや耐久性にも差が生じるため、過去の施工事例や保証内容を確認し、信頼できる施工会社を選ぶようにしましょう。
●汚れ・吸水への対策が必要
御影石は吸水率こそ比較的低いものの、長期間使用すると表面に汚れが付着したり、水分が浸透してシミの原因になったりすることがあります。
特に雨だれやコケ、水あかなどが付着すると、美観を損ねる原因になるので、定期的な清掃や必要に応じた浸透性保護剤(石材用コーティング)の施工がおすすめです。美しい風合いを長く保つためにも、適切なメンテナンスを心がけましょう。
御影石の質感を取り入れるなら「サイディング」がおすすめ

御影石のような高級感を外観に取り入れたいなら、「御影石調のサイディング」がおすすめです。最近の製品は天然石の凹凸や色ムラをリアルに再現したものが多く、天然石さながらの重厚感を演出できます。
また、これらの製品は天然の御影石に比べて軽量で、建物への負担が少なく施工性にも優れています。コストを抑えやすくメンテナンス性の高いものも豊富なため、デザイン性と機能性を両立した外壁材として人気があります。ニチハでは、御影石のような石目を再現したデザインのサイディングも幅広くラインアップしています。
御影石調サイディングの施工事例
ここでは、御影石調サイディングの施工事例をご紹介します。実際に施工した建物の外観を見ることで、新築やリフォーム時の参考にしてみてください。
●高級感のある石の質感が特長のシンプルモダンなファサード
こちらは御影石調サイディングを採用したシンプルモダンな住宅です。石材を思わせる繊細な凹凸と落ち着いた色合いが、建物全体に重厚感と高級感を与えています。
天然石のように上質な雰囲気を表現しながら、サイディングならではの施工性やメンテナンス性も兼ね備えており、デザイン性と実用性を両立した住まいに仕上がっています。
●御影石をボーダーに割り付けしたサイディングがアクセント
ボーダー状に割り付けたデザインのサイディングは、外観に上質なアクセントを加えることができます。石積みのような水平ラインが建物に安定感と奥行きを与え、シンプルなフォルムでありながら存在感のあるファサードを演出しています。
このスタイルはモダンテイストの住宅だけでなく、さまざまな外観デザインに調和する施工例です。
●御影石のテクスチャーを活かしたグレーのサイディング
グレーの御影石調サイディングを建物の全面に採用することで、天然石のような繊細なテクスチャーを活かした施工事例です。落ち着いた色合いと石目の凹凸が美しい陰影を生み出し、シンプルなデザインながら上質で落ち着いた印象を演出しています。
御影石の質感を取り入れるとともにサイディングならではの施工性やメンテナンス性も実現した住まいです。
●御影石の凹凸感あるテクスチャーとランダムなピース配置による躍動感
御影石を思わせる凹凸感のあるテクスチャーと、ランダムに配置された石目柄が印象的です。不規則なピース配置で単調な印象になるのを防ぎ、外壁に豊かな表情と躍動感を演出しています。
光の当たり方によって陰影が変化するため、天然石のような立体感や高級感を楽しめるのも魅力です。モダンなデザインの住宅だけでなく、ダイナミックな表情を重視した建物にもなじみやすく、存在感のあるファサードを実現しています。
まとめ
御影石は高い耐久性と重厚感があり、美しい質感も兼ね備えた天然石で、外壁やエクステリアなどに幅広く使われています。しかし、一方では重量やコスト、施工性などを考慮する必要があるため、採用前には特徴を十分に理解することが大切です。
また、天然石のような風合いを手軽に取り入れたい場合は、御影石調サイディングも有力な選択肢です。デザイン性と機能性を兼ね備えた製品を選び、理想の外観づくりに役立ててみてください。
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