
2026.02.16
玄関ポーチとアルコーブの違いとは? サイディングで彩る「両入隅」のおしゃれな玄関デザイン
玄関ポーチは住まいの外観に対する印象を大きく左右する要素です。そこで、本記事ではフラット・片入隅・両入隅などの形状が持つ特徴を整理し、おしゃれな玄関ポーチを演出するためのポイントをご紹介します。具体的な施工事例もまとめているので、新築やリフォームを検討している方は、デザインのヒントとしてぜひご活用ください。
おしゃれな玄関ポーチにしたい!
●玄関ポーチとは
玄関ポーチは玄関ドアの前に設けられる屋外空間です。屋根や庇(ひさし)があるので雨の日に傘をさしたり畳んだりといった動作もしやすくなるほか、来客時のちょっとした待機スペースとしても活用できます。
また、サイディングなどの外壁材や床材の選び方・張り方によって住まいの表情はガラリと変わります。外観デザインのアクセントとして、個性を出しやすい場所でもあります。
【注意点】 玄関ポーチのつくり(柱の有無や突き出し幅など)によっては、建築面積に算入され、建ぺい率に影響する場合があります。計画時には、快適性やデザイン性だけでなく、法規面との兼ね合いも考慮しましょう。
●アルコーブとの違い
玄関ポーチと混同されやすいものに「アルコーブ」があります。
アルコーブ: 壁面の一部を後退させてつくる「くぼみ状の空間」のこと。マンションでは共用廊下から一歩引いた玄関前スペースを指し、プライバシーの確保や防犯性の向上が主な目的です。
戸建てにおける違い: 戸建てでも「壁面をへこませて奥行きを作る」手法をアルコーブと呼びますが、玄関ポーチが「外に張り出す」イメージなのに対し、アルコーブは「建物の中に食い込む」イメージです。陰影による立体感を生み出し、より重厚感のあるファサードを演出できます。
玄関ポーチは住まいの第一印象を左右する外観デザインの要であるほか、暮らしの動線にゆとりをもたらします。
特に玄関周りの造形は、全体の雰囲気づくりに大きく関わる部分です。例えば、入隅(2つの壁面が接することでできる内向きの角)の玄関は空間にほどよいメリハリを生み出します。玄関をサイディングの張り分けや壁の入隅を活かしたデザインにすると、ファサードに立体感や奥行きが生まれてシンプルな外観でも洗練された印象に仕上がります。機能性とデザイン性を両立させて、おしゃれな玄関ポーチを実現しましょう。
おしゃれな玄関ポーチをつくるポイント
ここでは、玄関ポーチをおしゃれにするためのポイントをご紹介します。
●照明器具を上手に活用する
玄関ポーチの印象は照明によって大きく変わります。ダウンライトやブラケットで壁面や床に陰影をつくると、夜間でも奥行きのある表情を生み出すことができます。
照明を人感センサー付きのものにすれば、防犯性と利便性の向上にもつながります。
●門柱・宅配ボックスとのバランスも考える
おしゃれな玄関ポーチを演出するためには、門柱や宅配ボックスとバランスをとることも重要です。玄関周りはデザインや色味、素材を揃えると全体に統一感が生まれます。
アプローチから玄関までをひと続きの空間として捉えることにより、住まい全体の印象を考えた外構計画が可能になります。
●サイディングにこだわる
玄関ポーチのサイディングの選び方によってファサード印象も大きく変わります。選ぶ際は木目調や石目調など、質感のあるサイディングを採用したり、入隅を境にして張り分けたりすると単調になりがちな外壁に表情が生まれます。素材感を活かしたデザインは、上質で洗練された玄関の演出につながります。
サイディングの選び方と門柱や宅配ボックスについてはこちらの記事もぜひご覧ください。
⇒「外壁材(サイディング)の種類にはどんなものがある? 機能も考慮したおしゃれな外壁材選び」
⇒「門柱をおしゃれに! 門塀、門袖、門壁との違い 機能門柱に宅配ボックス設置は便利?」
玄関ポーチの形状
ここでは、代表的な玄関ポーチの形状をいくつかご紹介します。
●フラット
フラットタイプは凹凸が少なく、形状もシンプルです。モダンな外観と好相性で、建物全体をすっきりと見せられる点がメリットです。しかし、雨風の影響を受けやすいため、庇や床材選びで雨風のデメリットを補う工夫が必要です。また、玄関ドアを開けた際に家の中が見えてしまうというようにプライバシーが気になる場合は、門袖や塀を設置したり、植物を植えたりして目隠しをしましょう。
●片入隅
片入隅は玄関の片側だけに壁がある玄関ポーチです。正面から見たときに奥行きが生まれるので、フラットより立体感のある外観になります。雨風をある程度防ぎつつ、間取りへの影響を抑えられるため、デザイン性と実用性のバランスを重視したいという場合に多く採用されるスタイルです。
●両入隅
両入隅は玄関の左右を壁で囲むように後退させた玄関ポーチで、玄関周りに落ち着いた印象と高級感を与えます。出入りの際に雨風をしのぎやすい機能性の高さがメリットです。
壁面が多くサイディングの張り分けがしやすいのでデザイン性を重視する住まいに多用されます。次項では、両入隅玄関のおしゃれな事例をご紹介します。
両入隅玄関のおしゃれな事例
おしゃれな両入隅玄関の事例をご紹介します。ぜひ、新築やリフォームの参考にしてみてください。
●ナチュラルモダンな玄関ポーチ
こちらは、玄関に黒いサイディングを取り入れたナチュラルモダンな玄関ポーチの事例です。両入隅独特の形状が生む奥行きに外壁の素材感が加わり、温かみのある落ち着いた雰囲気を演出しています。
●ファブリックな質感をアクセントにした玄関ポーチ
ファサードに取り入れたアクセントが壁面を個性的に彩ります。このアクセントのファブリックのような質感と繊細で豊かな色彩が、玄関ポーチにも繊細な表情を与えています。
軒天についてはこちらの記事もご覧ください。
⇒「軒天とは? 軒下・軒裏はどこ? 意外と知らない住宅の重要部分が担う役割 外壁とのトータルコーディネートでおしゃれに!」
●フラット柄のスタイリッシュな玄関ポーチ
こちらはフラット柄のサイディングを採用したスタイリッシュな両入隅玄関ポーチです。凹凸を抑えた外壁材と両入隅形状を組み合わせたことにより、シンプルながら奥行きのある洗練された印象が漂ってきます。モダンな外観を目的とする住宅には取り入れやすいデザインです。
フラット柄のサイディングについてはこちらの記事をご覧ください。
⇒「【連載】家の外観をコンテンポラリースタイルに! 人気のフラット柄とシックな色を生かしたおしゃれな家づくり」
まとめ
玄関ポーチは住まいの第一印象を決める重要な外観の要素で形状や素材選びが大切です。フラット・片入隅・両入隅のそれぞれに特徴がありますが、中でも両入隅は雨風をしのぎやすいメリットがあり、さらに落ち着きと奥行きのある外観を演出できる点が魅力です。
サイディングの張り分けや照明、門柱・宅配ボックスとのトータルコーディネートを意識して、より洗練された玄関ポーチを目指してみてはいかがでしょうか。
ファサードのコーディネートについてはこちらの記事もぜひご覧ください。
⇒「ファサードとは?おしゃれな第一印象を演出する壁のデザイン」
⇒「家の外観をおしゃれに見せる! ポイントはファサードの素材選び」














