2024.04.01

家を建てる際の間取りはどう決めたらいい? まずはゾーニングで理想の空間をシミュレーション

快適に暮らせる家のポイントは、理想の暮らしを実現する間取りです。部屋環境や家事動線を意識して間取りを計画できれば、過ごしやすく使いやすい家になります。しかし、間取りの計画を経験したことがない人にとっては、何を考えればよいのかわからないものです。

今回は、間取りの計画でベーシックな考え方である「ゾーニング」について解説します。ゾーニングは、理想の間取りをイメージし、実現することをサポートする便利な考え方です。理想の空間をシミュレーションしながら挑戦してみてはいかがでしょうか。

※注文住宅を建てるまでの流れについての詳細は下記の記事をご覧ください。
⇒「家を建てる! と決めたらまず何をすべき? 注文住宅を建てるまでの流れを確認

家の間取りで暮らし方が変わる

間取り

家の間取りは、家族の距離感や暮らし方に大きな影響を与えます。間取りの計画を通じて部屋での過ごし方や移動ルートをデザインすることで、理想の暮らしができる家を実現できるからです。

例えば、以下のようなイメージを実現するには、どのような間取りがよいでしょうか。
「陽の当たる明るいリビングで家族の団らんを大切にしたい」
「夏でも涼しく快適に過ごしたい」
「豊富な収納スペースを使ってすっきり生活したい」

陽の当たる明るいリビングをつくるには、リビングを南向きに配置するのがよいでしょう。リビングに対面式キッチンを設置すれば、料理をしながら団らんを楽しめます。
夏でも涼しく過ごすには、個室を北向きに配置するのがよいかもしれません。
パントリーや納戸、階段裏を活用した収納スペースを用意すれば、豊富な収納スペースを確保できます。

このように、理想の暮らしを実現するには「どこでどのように暮らしたいか」をシミュレーションして、間取りの計画につなげることが大切です。

間取りの計画にはゾーニングの考え方が重要

間取り

理想の暮らしに必要な間取りを実現するには、「ゾーニング」を意識するのがポイント。ゾーニングとは、用途ごとに部屋をグルーピングし、大まかに配置することです。ゾーンには、主に以下の4つがあります。

・パブリックゾーン:リビング、ダイニング、キッチンなど
・プライベートゾーン:寝室、子ども部屋、書斎など
・サービスゾーン:洗面室、浴室、トイレなど
・通路ゾーン:玄関、廊下、階段など


人によってどのゾーンが重要かは異なります。大切なのは、重要度の高いゾーンを優先的に配置し、理想の暮らしを実現できる空間をつくることです。

パブリックゾーンを明るく開放的な空間にしたい場合は、日照・通風が優れた位置に優先的に配置しましょう。プライベートゾーンで静かに過ごしたい場合は、パブリックゾーンと違う階に寝室や書斎をまとめるのがおすすめです。

このとき、外部環境とのつながりも意識してみてください。リビングから見える景色、賑やかな道路や公園との距離感、プライバシーの観点から考えた居室の視認性など、暮らしにおけるメリット・デメリットが見えてくるかもしれません。

さらに、家事や来客の動線も考慮すると、より一層理想の間取りに近づけます。例えば、リビング、洗面所等の水廻り、玄関などの動線をつなげると生活がしやすくなるなど、普段の生活動線を考慮した間取りを検討することが重要です。

間取りのヒントになる要素

間取り

ここでは、ゾーニングから間取りを計画する上でヒントになる要素を紹介します。これらの要素は、ゾーニングで実現するコンセプトをより明確にするキーポイントです。ぜひ参考にしてみてください。

●対面式キッチン
対面式キッチンは、パブリックゾーンでの家族の団らんを誘発します。明るく開放的なリビングで楽しく会話をしながら料理をするシチュエーションに憧れている方は多いのではないでしょうか。アイランドキッチンは、壁面から離れて独立しているため、対面キッチンのなかで最も開放感があるキッチンです。

●ウォークインクローゼット、シューズクローク
プライベートゾーンや通路ゾーンで人気なのが、ウォークインクローゼットやシューズクロークです。特に、シューズクロークは靴だけでなく外遊びグッズやゴルフ用品なども収納することができ、来客の際もすっきりとした玄関で出迎えることができます。

●書斎
リモートワークが普及し、ワークスペースとしての書斎が注目を集めています。賑やかなパブリックゾーンから離れた位置が一般的ですが、一方で、家事をしながら働くためにあえてキッチンなどに近づけるケースも増えています。

●玄関や廊下に手洗い場
帰宅時にすぐ手を洗える小さな洗面台を設置する家庭が増えています。コロナ禍を経て新たに生まれた設備の考え方です。帰宅してすぐに手を洗えるため、衛生的であるのと同時に、来客用の御手洗いとして使っていただくことで、洗面所の生活感を見せたくない人には有効です。

まとめ

マイホームを建てるなら、理想の暮らしを実現できる間取りにしたいものです。理想の暮らしは人によって異なるので、間取りには正解がありません。ご自身の暮らしで大切なものをイメージしながら、理想の間取りを思い描いてみてください。

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