2026.01.30

住宅省エネ補助金は使える? 外壁張り替えリフォームと断熱改修を解説

2025年に実施されていた「住宅省エネ2025キャンペーン」は、2025年12月31日をもって大部分が受付を終了しました。給湯省エネ2025事業の申請が予算上限に達するなど、このキャンペーンは需要の高いものだったこともあり、2026年は「みらいエコ住宅2026事業」という名称で進められることになっています。

今回は、そんなみらいエコ住宅2026事業の対象でもある断熱改修・リフォームについて解説します。「快適な家にしたい」「光熱費を抑えたい」「健康によい家にしたい」といった希望があるときに考えたいのが断熱リフォームです。断熱リフォームにはさまざまなメリットがありますので、補助金を受けられるうちに計画を立てたいものですね。

記事の最後にクイズもありますのでこの記事を読んで答えてみてください。

寒い家を断熱改修|断熱リフォームで古い家を住みやすく

補助金

既存の建物に断熱材の設置などを行い、断熱性能を向上させるのが断熱リフォームです。断熱改修ともいわれますが、基本的には同じ意味です。

猛暑の夏や厳寒の冬でも快適に暮らせる家を目指すには、断熱性能と気密性能の2つが特に大切です。築年数が経過した住宅はこれらの性能があまり高くないというケースが多く、断熱リフォームの効果をより実感できるかもしれません。気密性を向上させる工事も実施できると、より快適な家に変えることができます。

【住宅の温熱環境に関わる性能】
・断熱性能
屋外と屋内で熱が出入りすることを防ぐ性能。家の中を快適な室温に保つ
・日射遮蔽性能
太陽熱(日差し)が室内に入るのを防ぐ性能。室温が上昇するのを抑える
・気密性
空気の出入りを抑える性能。気密性が低いと冷たい隙間風が入ったり、エアコンで冷やした空気や暖房で温めた空気が流出したりしてしまう

●断熱リフォームの方法
断熱リフォームでよく検討されるのが、外壁・床・天井などに発泡ウレタンや断熱ボードを設置する工事です。熱の出入りが激しい窓にはインナーサッシ(内窓)を付けて二重窓にし、屋内と屋外の間に空気の層をつくることによって断熱性能を高めることができます。昨今は特殊な金属膜でコーティングされたLow-E複層ガラスや気密性の高いサッシ、熱伝導率の低い樹脂サッシなども普及していますので、これらに交換することで断熱・日射遮蔽・気密性能といった温熱環境に関わるさまざまな性能が向上します。

●断熱リフォームのメリット
・快適な室温を保ち、過ごしやすい家になる
・冷暖房費を抑えられる

住宅の断熱性能が向上すると、熱の出入りが少なくなるので、季節を問わず快適に暮らせます。また、冷暖房の稼働時に熱が逃げにくくなり、光熱費の節約にも繋がります。

世界保健機関(WHO)は「住まいと健康に関するガイドライン」で冬の室内温度を18度以上に保つことを強く勧告しています。さらに環境省では冬は20℃、夏は28℃の室温を推奨しています※1※2
室温が低いと血圧に対する影響や入浴時のヒートショックが懸念され、室温が高いと熱中症の心配があることから、これらの健康リスクを下げる方策としても、断熱リフォームで省エネ住宅にするための支援事業が行われているのです。

※1 「健康に暮らすためのあたたか住まいガイド」(一般財団法人ベターリビング)
※2 「エアコンの使い方について」(環境省)

断熱や住宅の省エネに関しての詳細は、下記記事をご覧ください。
⇒「断熱とは?遮熱との違いと外張り断熱・充填断熱の特徴を知り、快適な家づくりを!

住宅省エネ補助金|みらいエコ住宅2026事業とは

断熱リフォームの工事は2026年に実施される「みらいエコ住宅2026事業」の対象になっています。3月上旬から事業者の登録が始まる予定なので、内容を確認して早めに計画を進めておきましょう。

●リフォームの場合
既存住宅のリフォームに関する補助の上限額及び補助対象となる工事は以下の通りです※3

※3 「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)の概要」(国土交通省)

・既存住宅のリフォームに関する補助上限額及び補助対象工事

補助上限額は現状の省エネ性能によって異なりますので、断熱リフォームを検討する際は早い段階で施工会社に相談し、補助金の額を考慮しながら予算を決めることが大切です。補助金の対象は必須工事に限られますので、こちらもあわせて施工会社に確認しておきましょう※3

・既存住宅のリフォームに関する必須工事のパターン(例)

補助金

※引用:「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)の概要」(国土交通省)

●新築の場合
みらいエコ住宅2026事業は新築も対象にしています。今住んでいる家を住みやすくするための「断熱リフォーム」ではなく、家を新築する場合は下記の補助額や住宅の要件を参考にしてください。

・住宅の新築(注文・分譲・賃貸住宅)に関する補助額及び要件

補助金

※引用:「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)の概要」(国土交通省)

断熱リフォームとあわせて行う外壁張り替えリフォームのメリットとは

補助金

断熱リフォームは既存の躯体に断熱材を設置する工事なので、工期が短いことに加えて比較的リーズナブルに実施できるのがメリットです。しかし、外壁そのものの劣化に対して行う改修工事ではありません。防水性能などの機能低下や色褪せなどで美しさが損なわれている場合は、外壁の補修・改修工事を別に行う必要があります。

家の寒さや暑さに加えて外壁の劣化が気になる場合は、張り替えと断熱リフォームを同時に行うことにより、工期の短縮につながってコストも抑えられます。また、施工や補助金申請にかかる打ち合わせの負担も軽減されるでしょう。外壁の張り替え工事については補助金の対象となりませんが、外壁を張り替えると家の外見が一新されるので、新築したときのような気持ちで暮らしを楽しめるかもしれませんね。

おわりに

少ないランニングコストで快適に暮らせる環境がつくれるだけでなく、健康面の安心も高められるのが断熱リフォーム工事です。家を新築するということになれば大きな負担がかかりますが、リフォームであれば工期や予算にも比較的負担がかからず進められるケースが少なくありません。外壁のリフォームを検討する際は専門家の力を借りながら家全体の点検を行い、不具合や家族の要望を洗い出して総合的に進めることが大切です。

住宅性能に関しての詳細も下記記事でぜひご覧ください。
⇒「住宅性能評価書とは? 評価を受けるメリットと住宅性能表示制度での評価項目ご紹介
⇒「長期優良住宅とは? 新設のGX志向型住宅やZEHとの違いとメリット・デメリット

記事を読んだらクイズに挑戦!

断熱改修は、住居の室温を快適に保つ効果があり、冷暖房費の節約が見込める。

正解!

残念...正解は◯でした。

屋外の熱は、開口部(窓など)や外壁、屋根・天井、床などから住宅へ侵入してきます。建物の断熱性能を向上させて、屋外の熱の侵入をできるだけ抑えることで、室温を一定に保ちやすくなり、冷暖房の効果も上昇します。

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