サイディングとは

サイディングとは?

建物の外観を仕上げる材料は、多岐に渡ります。
サイディングやモルタルなど、原料の違いや施工方法の違いによって、主に下表のとおりに分類できます。

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乾式工法

窯業系
サイディング
主原料としてセメント質原料および繊維質原料を使用。それを成型し、養生・硬化させた板状の建材。
金属
サイディング
表面材に塗装ガルバリウム鋼板を使用し、アルミ断熱材を裏打した製品が主流。
木質系 天然木(杉板など)に塗装したものなど。不燃処理した木材もある。
ALC Autoclaved Lightweight aerated Concreteの略。高温高圧多湿養生を意味するオートクレーブ状態で製造管理された軽量気泡コンクリート。

乾式工法または湿式工法

タイル 粘土を主原料に各種鉱物を混ぜて成形し、高温で焼き上げて作られる。
石材
・人造石
大理石などの天然石を、セメントや樹脂と練り混ぜて板状に加工したもの。

湿式工法

モルタル セメントと砂を混ぜて水で練ってつくる下地(モルタル)に、現場で塗装して仕上げる。
漆喰 消石灰を主原料と糊液、植物繊維を練り上げてつくる日本の伝統的な壁材。

乾式工法とは、工場で生産された建材を現場で組み立てたり、張り上げていく工法です。均等な品質で施工ができるため、施工者の技量に左右されず、また湿式工法と比較して、工期を短くできる利点があります。

湿式工法とは、現場で材料を混ぜ合わせ、それを刷毛やコテなどで壁を塗り上げていく工法です。職人の熟練した技を必要とする工法で、自由度が高く、独創性のある外観を表現できます。

つまり、サイディングとは・・・

  1. 工場で生産・管理されているため、品質が安定!
  2. 簡易施工で、工期の短期化が可能!
  3. 材料の種類によって、窯業や金属などに分類でき、デザインの種類が豊富!

ここでは、ニチハの商品である窯業系サイディングと金属サイディングについてご紹介いたします。

街の至るところにサイディングあり!


窯業系サイディングは、主原料としてセメント質原料および繊維質原料(パルプ・木繊維)を成型し、養生・硬化させ塗装した外壁材で、
高温高圧の「窯」で硬化させることから、「窯業系サイディング」と呼ばれています。
現在新築戸建て住宅の70%超が窯業系サイディングで、
最近では、店舗・公共施設や中高層の建物などにも使われており、使用できる建物の対象を拡大しつつあります。
窯業系サイディング市場でのニチハのシェアは、50%を超え、おかげさまで住宅用窯業系外壁材販売数量19年連続No.1の実績を誇ります。
※2004年度~2022年度住宅用窯業系外壁材市場 販売数量ベース
(株)矢野経済研究所調べ 2023年7月現在

※本調査結果は、定性的な調査・分析手法による推計である。
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1964年~窯業系サイディングのはじまり


窯業系サイディングが普及する前の主流な外壁は、モルタル仕上げでした。
しかし、ひび割れが生じやすかったり、品質の安定が難しかったり、工期が長く天候に左右されやすいなどの問題点がありました。
そのような問題点を解決すべく誕生したのが、窯業系サイディングです。
窯業系サイディングは、「センチュリーボード」12㎜厚品が生産開始された、1964年(昭和39年)からスタートしております。
ニチハでは、1974年(昭和49年)に「モエンサイディング」の生産を開始しました。
その後、柄の意匠性や性能の向上を追求し、平成に入り、間もなく、ニチハが初めて18~24㎜厚の外壁材を発売しました。
2008年には、住生活基本法に基づき、窯業系サイディングの日本工業規格(JIS A 5422)が改正され、最低厚さが14㎜に引き上げられました。
現在、ニチハの外壁材は、約800種の豊富なバリエーションを揃えており、お客様の理想の外観づくりをお手伝いします。
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窯業系サイディングが選ばれる理由


窯業系サイディングは、外壁に必要とされる7つの要素をもっており、今日にいたるまで広く普及し続けています。

窯業系サイディングが選ばれる7つの理由

  1. デザイン性:成型技術と塗装技術の組み合わせで、表面意匠が多彩で品揃えも豊富。
  2. 防火性能:国土交通大臣認定の防火材料。防火構造外壁や準耐火構造外壁の認定も取得。
  3. 高耐久性能:住宅の耐久性向上のための通気構法が容易。正しい施工とメンテナンスを行うことで耐久性はさらに向上。
  4. 簡易施工:切断や穴あけなどの加工が容易で、釘や留付金具で簡易に施工。
  5. 品質安定性:JIS表示認定工場で生産しているため、湿式壁に比べ製品の品質が安定。
  6. 工期短縮:乾式工法なので、モルタルや漆喰の湿式工法に比べ、工期が大幅短縮。
  7. メンテナンス:汚れや破損の場合も、補修や張り替えが比較的容易。
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ニチハの窯業系サイディングには、優れた性能がたくさん!

三層一体構造!金属サイディング


金属サイディングは、成型・エンボス加工された金属板と裏打材によって構成された外壁材です。
表面材と裏面材で芯材をサンドイッチし、三層一体構造となるのが特長です。
新築からリフォームまで、用途にあわせて選ばれています。
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サビに強く、外観を美しく


表面材は、サビに強いガルバリウム鋼板などを使用し、表面に焼付塗装をしているため、キレイな外観を長期間保ちます。
ニチハのセンターサイディングは、表面材に「塗装高耐食GLめっき鋼板」を使用。一般的な亜鉛めっき鋼板に比べ約3~6倍の寿命があります。
金属ならではのシャープなエッジのデザインやメタリックカラーをはじめ、木目や石、塗り壁などのナチュラルな素材もリアルに表現できます。
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軽さと片側かん合で、耐震性バッチリ!


金属サイディングは、外壁重量がモルタルの約1/10という軽さです。(外壁100㎡あたりモルタルが約4,000kgであるのに対し、金属サイディングは約400kg)
地震の影響を受けにくくなり、建物への負担を軽減します。そのため、既存外壁への重ね張りのリフォームとしても最適です。
金属サイディングの取付けは、片側を固定し、他方をかん合する形式なため、地震の揺れに対してかん合がスライドし、地震の力を逃がします。
そのため、脱落が起こりにくく、ひび割れもありません。
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水にも寒さにも負けない!


表面に金属板を使用していることで水分を吸水せず、雨や雪の浸透を防ぎます。
寒冷地では、凍害の心配もありません。
※主に寒冷地において、一般的な外壁材の場合、外壁材の表面についた水分が凍結と融解を繰り返し、外壁材が劣化する現象。
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断熱性と遮音性の一石二鳥!


芯材の断熱材による断熱性能と、裏面材による輻射熱を反射させる機能が、抜群の断熱性能を発揮し、夏は涼しく、冬は暖かい屋内環境をサポートします。
断熱材を充填していることで、厚みが出て、より高い遮音性能を発揮します。
また、重ね張り工法によるリフォームの場合、壁が二重構造となり、外部からの騒音をさらに軽減します。
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ニチハの金属サイディングについて、もっと知りたい!