高品質な基材で、建物の性能を向上させます。
オフセットサイディングの基材特長
ニチハの『オフセットサイディング』は、国産木材チップを補強繊維とした乾式成型法を採用。 耐凍害性、寸法安定性、成型性などに優れた基材です。 乾式成型:木質系材料とセメントに少量の水を加えて混合し、プレス成型する製造方法。 |
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『オフセットサイディング』は、ニチハ株式会社の登録商標(登録商標第5408320号)です。 |
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準不燃材料認定の優れた耐火性
木材は燃える、鉄は燃えないと言われますが、じつは鉄は火災の際、ある一定の温度を超えると強度が20%以下にまで落ちてしまうことがあります。反対に木材は同じ条件下でも約80%の力を保つことが確認されています。理由は、表面が炭化し断熱材の特性を備えることで木材の中心部まで熱を伝えにくくするからです。この木材の特性を活かしたのが、準不燃材料で耐火性能に優れた『オフセットサイディング』です。
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木材炭化イメージ
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モエンエクセラードが、窯業系サイディングでは世界で初めて『AS5113』に合格。 火災安全性(燃えひろがり性能)への取り組みを強化しています。
『オフセットサイディング』のモエンエクセラードが、オーストラリアの建築ファサードの燃えひろがり試験『AS5113』に合格しました。 世界中で高層建築が増加する一方、2017年のロンドン西部の高層公営住宅が全焼するなど、大規模な火災事故も相次いで発生。英国連邦では外装材の燃えひろがりに関する検査基準を厳格化。オーストラリアでは、外壁に関わる要求性能に従来の「不燃性能」「耐火性能」に加え、『AS5113』の評価制度を制定。 日本でも、「防耐火認定」「不燃材料認定」に続く評価認定として、燃えひろがり試験の議論が始まっています。ニチハは、国内においても多種多様なニーズにお応えしながら、外壁に関わる要求性能を満たす製品開発を推進していきます。 |
近年に発生した主な高層建築物の火災事故
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木材のハニカム構造が優れた耐凍害性を発揮
サイディングの微細な空隙に含まれた水は、凍結すると膨張し、凍害が発生。『オフセットサイディング』の原材料の木材は、「ハニカム構造」で、凍結時の圧力を吸収緩和します。
耐凍結融解性試験(JIS試験方法※)を600サイクル繰り返しても、表面の塗膜はく離や層間はく離、厚み変化はほとんどありません。
※JIS A 5422 窯業系サイディングの耐凍結融解性能:空気中(-20℃)での凍結と水中での融解を200サイクル繰り返す耐凍結融解性試験にて、表面のはく離面積率は2%以下、著しい層間はく離が無く、厚さ変化率10%以下に適合すること。
木材の凍結融解のメカニズム
木材細胞
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パイプのような細胞が連続した木材細胞のハニカム構造
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ニチハ外壁材耐凍害性実験
風雪や伝い水を防ぐ軒のない、厳しい曝露実験(自然環境での実験)も行い、優れた耐凍害性を確認しています。
厳冬期の実験小屋(北海道)
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オートクレーブ養生による優れた寸法安定性
高温・高圧の窯で一気に硬化させる「オートクレーブ養生」などの硬化促進技術を採用。
乾燥による収縮や熱・吸水による膨張が起こりにくい安定した強度を実現し、クラックの発生や凍害も防止します。
トバモライト結晶
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オートクレーブ養生で生成が促進されるトバモライト結晶。この結晶構造体は、強度に優れ、加熱や水による化学変化の少ない安定した性質を持っています。
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5年曝露板の寸法収縮試験結果 弊社試験値(平均値)
試験体サイズ:40×160mm 試験体仕様:小口シール有り 試験体設置状況:平置き、留め付け無し
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曲げ破壊荷重JIS規格785N以上の高強度
補強繊維として木質系材料を使用している『オフセットサイディング』。一般的には鉄やコンクリートの方が木材よりも強度が高いと考えがちですが、比強度で比較すると曲げでは、木材は鉄の15.4倍、コンクリートの400倍になります。
比強度:強度を比重で割った値で、比強度が高いと同じ比重でもより高い強度が得られます。
建築材料の比強度(曲げの強さ)
出典:木と日本の住まい(公財)日本住宅・木材技術センター
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曲げ破壊荷重
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細かなエンボスも再現できる成型性
乾式基材の『オフセットサイディング』は、原料中の水が少なくふかふかの綿のような状態。 型板に原料を散布する際かさ高くすることができ、プレスすると細かなエンボスの隅々まで原料が行き渡り、石材のシャープなテクスチャーや木目の道管などを忠実に再現することができます。
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成型イメージ
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安心の無石綿サイディング
ニチハの外装材は、1981年から原料などに石綿(アスベスト)を一切使用していません。
住む人にも建築現場で働く人にも、やさしい外装材です。