ニチハサイディングアワード

NICHIHA SIDING AWARD 2010　総評

設計力やデザインのクオリティの高い作品が多く集った今回。スタイルの傾向は、シンプルモダンスタイルが最も多く応募されましたが、コンテンポラリースタイルも多くなってきました。
色使いはホワイトにブラックやダークグレーなどの濃色、または木質系のブラウンを組み合わせる傾向が多く見られました。
また、柄としてはフラットサイディングの人気がある一方、素材感を生かした木質系サイディングや意匠性の高いi-cubeなどのデザイン系サイディングを使用した作品が目立ちました。

受賞作品は、フォルムの美しさに加え、サイディングの色や素材感を効果的に使っています。そして、居心地が良く、内と外との一体感が感じられるような印象など、写真を見るだけでも住まい手・つくり手のコンセプトが伝わってきます。
また、バルコニーの繊細なフレームや軒先の雨樋の納め方などのディテールまでこだわったデザイン、軽く見せる部位と壁面を多く見せる部位など壁と開口部の壁量バランスを考慮したデザイン、立体的なジグソーパズルのような箱型を組み合わせたデザインなど、流行を意識しながらも環境とも調和し、永く住み継げるような外観デザインになっています。
「外観と機能と素材を上手く活かす」これが、受賞作品の共通項です。

今後の住宅は、長期優良住宅普及促進法や改正省エネ法などの法整備も進み、環境に配慮した建物が更に多くなるでしょう。外観と機能と素材を上手く活かし、永く住み継ぐ外観デザインをつくる取り組みはますます進んでいくと思われます。

では、昨年を100点以上も上回る、応募総数612点の中から決まった各賞をご紹介します。

（同じ賞は北から順に記載）