ニチハサイディングアワード
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2013 -
審査委員長杉本 貴志
インテリアデザイナー。
1945年、東京都生まれ。'68年東京藝術大学美術学部卒業後、'73年、(株)スーパーポテトを設立。商業空間のデザインを数多く手がけ、 バー、レストラン、ホテルの内装デザインから、複合施設の総合プロデュースまで幅広い分野で活躍。
'84、'85年毎日デザイン賞連続受賞。 2008年米紙 Interior Design Magazineより「Hall of Fame Awards」を受賞。 -
難波 和彦
建築家・東京大学名誉教授。放送大学客員教授。
1947年、大阪生まれ。'77年一級建築士事務所(株)界工作舎を設立。代表作に「箱の家」シリーズがあり、標準化・多様化・サステナビリティを コンセプトに掲げた都市型住宅のプロトタイプとしてデザイン・開発を手がける。グッドインテリアデザイン賞、新建築吉岡賞、住宅建築賞、 JIA環境建築賞など多数受賞。現在、放送大学にて「新しい住宅の世界」を放映中。 -
審査員総評 ESTIMATION
NICHIHA SIDING AWARD 2013 杉本 貴志 総評今回の受賞作品には、ある意味で気持ちの良い安定感が感じられる。
それは練磨を重ねたというよりも、勿論そういう事もあるのだろうけれども、何か余裕というのか、気持ちがのびのびとしている様に見られるのでもある。そこが、大事なのである。 練磨するという事は、今までの技を前提に、積み上げられてきたものとしての価値観や美しさを大前提にしながらも、それらと格闘しながら前進する事と言える。
しかし今回の受賞作品(無論、全部ではないにしても)は、ある意味では確かに、そして軽くその事を避けている様にも見られる。理由の一つは、そういう時代観を我々は感じていて、そういう気持ちが心地良いからだろう。
もう一つは、サイディングという工法と考え方が、少しだけ我々の内側に入って来たからとも考えられる。発想に無理がないばかりではなく、工法や素材感と発想、そしてそういうものを通しての生活が一体に見えるのである。 多分、これからこういう建築が増えるだろう、と想像しながら、その事が気持ちよく感じられるのである。
かつて、ファッションデザインと建築デザインに関して、その意味の重なりについて語られる事が盛んな時期があった。その中には聞くべき事も多々あったのだけれども、デザイン過多の住宅や建物が多くなったのも事実であり、 デザインとはという根本について疑問をもたらしたのも事実ではなかったか。
今回の応募作品が、建築としてのエッジ―つまり先端を示す事を目標にしているのではなく、我々の日常の生活の中での有り様が気持ちよく示されているのである。これこそ、サイディングという素材工法の真正面に存在するものであろう。審査委員長杉本 貴志インテリアデザイナー。
1945年、東京都生まれ。'68年東京藝術大学美術学部卒業後、'73年、(株)スーパーポテトを設立。商業空間のデザインを数多く手がけ、 バー、レストラン、ホテルの内装デザインから、複合施設の総合プロデュースまで幅広い分野で活躍。
'84、'85年毎日デザイン賞連続受賞。 2008年米紙 Interior Design Magazineより「Hall of Fame Awards」を受賞。NICHIHA SIDING AWARD 2013 難波 和彦 総評このコンペティションの審査には昨年から参加し始めたが、今年の応募作品全体を見渡すと、昨年とあまり変わらず、依然としてサイディングの特性をあまり考慮せずに、単なる外装材として無造作に使っている作品が多く見られた。
多様に用意されているサイディングの選択も、性能やデザインによってではなく、単なるコストによって決められているように見える。したがって総体的には、サイディングの選択基準が、まだ十分に理解されていないように感じられる。
しかしその一方で、上位に入賞した作品のレベルは、昨年に比べると、明らかに向上している。たとえば、住宅部門のグランプリを獲得した「VILLA COZY」では、RC造のスケルトンの外装材にサイディングが採用されているが、 耐火性、軽量化、断熱性、デザインの自由度といったさまざまな条件を統合する、きわめて的確な使い方において傑出している。サイディングという外装材が、建築全体のデザイン・コンセプトの中に明確に位置づけられ、まさに「適材適所」な使い方といえるだろう。
要するに、サイディングの選択基準は、単なるアピアランス(外見)だけではないということである。しかしながら、応募作品のほとんどが、その段階に止まっているように思える。建築を成り立たせている条件を総合的にとらえ、 その中にサイディングを位置づけるような使い方を追求しないと、この壁は突破できないだろう。
その意味で、メーカー側としても、使用者に対して「サイディング・リテラシー」の向上を図る必要があるように思う。難波 和彦建築家・東京大学名誉教授。放送大学客員教授。
1947年、大阪生まれ。'77年一級建築士事務所(株)界工作舎を設立。代表作に「箱の家」シリーズがあり、標準化・多様化・サステナビリティを コンセプトに掲げた都市型住宅のプロトタイプとしてデザイン・開発を手がける。グッドインテリアデザイン賞、新建築吉岡賞、住宅建築賞、 JIA環境建築賞など多数受賞。現在、放送大学にて「新しい住宅の世界」を放映中。 -
グランプリ GRAND PRIX
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住宅部門
静岡県VILLA COZY
[ 無有建築工房様 ]
- 使用商品
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キャスティングウッド
ダークブラウンMGEFA242マイスターウッド調
ナチュラルMGブラウン/EF936
ステインMGベージュ/EF934
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非住宅部門
熊本県上天草市松島庁舎兼保健センター
[ 株式会社太宏設計事務所様 ]
- 使用商品
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無塗装品(シーラー品)
フラットウォール
EDX240E/EDX240
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プラチナ賞 PLATINUM
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住宅部門
埼玉県公園通りのWhite Box
[ 近藤建設株式会社様 ]
- 使用商品
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リキッドシェイプ
シャドーMGホワイト
SF241P
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非住宅部門
埼玉県アイフラワー深谷店
[ 松原デザイン一級建築士事務所様 ]
- 使用商品
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キャスティングウッド
ホワイトキャメルMG
EFA246N
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ゴールド賞 GOLD
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住宅部門
大阪府Spiral Window House
[ 株式会社アルファヴィル様 ]
- 使用商品
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モエン大壁工法
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非住宅部門
兵庫県H建設事務所
[ STYLE DESIGN様 ]
[ 株式会社近藤建設様 ]- 使用商品
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マイスターウッド調
スティンMGチャコール
EF933
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入賞 PRIZE
岩手県
株式会社ユニタス花巻営業所
[ 株式会社木村設計A・T様 ]
使用商品ナチュラルラインV
プラムMGチャコールⅡ
EFX3754G岩手県
さがみ典礼北上大通り長安殿
[ 大末建設株式会社一級建築士事務所様 ]
使用商品
ロックライン
ラフラMGホワイト
EF901Gスティックフォルム
テールチャコール
AY8217ST型センターストライプU
プレミアム
ディープブラック
1ST1G027東京都
TAKINOGAWA FLAT
[ 吉岡環境開発株式会社様 ]
[ 河部 吉孝様 ]使用商品シンプルライン
レモードMGホワイト
MFX231[地域限定品]愛知県
たけうち耳鼻咽喉科
[ 空間工房一級建築士事務所様 ]
使用商品コシュカ
リベルMGクリアホワイト
EFA191E/EFA191Gキャスティングウッド
ミディアムブラウンMG
EFA241センチュリー耐火野地板
CPN1800大阪府
M・Y邸
[ コーディネート・施工:ランドコーポレーション株式会社様 ]
[ 設計:ナゲナデザイン様 ]使用商品
フラットウォール
ウイニーMGホワイト
EFX241モエン大壁工法
愛媛県
いちかわ内視鏡内科クリニック
[ドイアンドパートナーズ一級建築士事務所様]
使用商品
フラットウォール
ウイニーMGホワイト
EFX241福岡県
S様邸
[大和興業株式会社様]
使用商品パルムボーダー調
パルムMGブラックⅡ
EJ483Eムスターストーン調
ムスターMGシルバーグレイⅡ
EJ622E福岡県
K HOUSE
[ 松尾 強一級建築士事務所様 ]
[ 株式会社第一双葉様 ]使用商品無垢板型枠RCウォール
RCグレー
WD541Gヴィンテージウッド
スキムドMGブラウン
EF762軒天12 木目調
ティンバーベージュ
YL141熊本県
S様邸
[ 株式会社アネシス様 ]
使用商品リーガストーン調V
ランダMGトリュフ
EFX3452
ランダMGパウダー
EFX3453/EFX3453N熊本県
ケアホーム レインボー
[ 株式会社前原設計事務所様 ]
使用商品マイスターウッド調
ステインMGチャコール
EF933 -
リフォーム賞 REFORM
茨城県
O様邸
[ サンワ設計株式会社様 ]
使用商品木目調ツートーン
レジェココアⅡ
MDX3721P[地域限定品]マルシェウォール調
セジュールMGクリームⅡ
WFX463G1宮崎県
K様邸
[ 株式会社岩切建設様 ]
使用商品木目調ツートーン
レジェチャコールⅡ
MDX3722P[地域限定品]
NICHIHA SIDING AWARD 2013 受賞作品総評
30回目を迎えたNICHIHA SIDING AWARD 2013。
昨年に引き続き、グランプリ・プラチナ賞・ゴールド賞に住宅部門と非住宅部門を設け実施。応募総数は341件となりました。
インテリアデザイナーの杉本貴志氏、建築家の難波和彦氏による審査の結果、18作品が選出されました。