ビル・マンション(S造・RC造)外壁改修

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ニチハが独自に開発した金属胴縁を使用した4つの工法の総称。
RC造・S造(縦張りALC厚100mm)への重ね張り工法で、
新築だけでなく、リフォーム工法として最適。

ニチハMARCシステムは、RC造、S造(縦張りALC厚100mm)への重ね張り工法で、金属胴縁15(ブラケット工法は鋼製胴縁)を用いた下地組みに対して専用金具で施工します。
RC造への重ね張りは横張りで45mまで施工可能ですが、建物に作用する設計風圧力に応じて留付工法の条件が異なります。

金属胴縁工法の施工ポイント

■専用留付金具の施工
point1.webp 留付金具(JE555)を使用し、ステンレステクスネジ(φ4.5×10mm)で留め付けてください。

■専用ロング金具の施工
point2_tometsuke.webp ロング金具II(JEL570、JEL570S)は、ステンレステクスネジ(φ4.5×10mm)で留め付けてください。

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RC造、S造(ALC厚100mm)への重ね張り工法の適用条件

ニチハMARCシステム
RC金属胴縁工法 ALC金属胴縁工法 RC外断熱
金属胴縁工法
RC専用
ブラケット工法
(外断熱仕様含む)
地域
全国 地域限定※1 全国※2 全国※2
構造
打ち放し、
モルタル仕上げ、
タイル仕上げ※3
挿入筋構法による
縦張りALC厚100mm
ロッキング構法による縦張りALC厚100mm 打ち放し、
モルタル仕上げ
打ち放し、
モルタル仕上げ、
タイル仕上げ
適合条件
  • 1981年(昭和56年)の建築基準法新耐震基準に適合するRC造またはS造建築物
  • 上記建築物のうち、構造躯体および既存壁に十分な安全性が確認された建築物
耐風圧条件
平成12年建設省告示第1458号に基づき算出された設計風圧力が、モエンの許容風圧力以下であること
下地条件
風圧力によるたわみ(面外変形)が、支点間距離に対し1/200以下かつ20mm以下であること
建物高さ・
張り方向
モエン※4 横張り
高さ45m以下

縦張り
高さ16m以下
横張り 高さ20m以下
縦張り 高さ16m以下
横張り 高さ45m以下
センター
サイディング
横張り 高さ16m以下※5
縦張り 高さ16m以下

対象外

ニチハMARCシステムに使用可能なモエン、センターサイディング

工法
RC金属胴縁工法
ALC金属胴縁工法 RC外断熱・
金属胴縁工法

RC専用
ブラケット工法

(外断熱仕様含む)
ロッキング構法*
挿入筋構法
下地間隔 金具施工606mm以下
釘打施工不可
金具施工606mm以下
釘打施工不可
金具施工500mm以下
釘打施工不可
金具施工606mm以下
釘打施工不可
張り方向 横張り 縦張り 横張り 縦張り 横張り 縦張り 横張り 縦張り 横張り 縦張り
モエンEX 21mm 455
×1820mm
18mm 455
×1820mm
16mm 455
×1820mm
455
×3030mm
× ×
モエンS※4 18mm 455
×3030mm
モエン-
M・W
14mm 455
×3030mm
× × × × × × × × × ×
910
×3030mm
1000
×3030mm
× × × × ×
センター
サイディング※6
各型による 各型による × ×

※1 北海道、青森県、岩手県、秋田県、沖縄県および平成28年省エネ基準の1・2・3地域を除く地域。
※2 外断熱は沖縄県を除く。
※3 タイル厚みは16mm以下。
※4 モエンSは建物高さ16m以下。また、モエンSは留付金具SP・ロング金具の設定がありません。
※5 NS型 ネオスパン(光、プレミアム、PH)は補強用ビスを使用することで、建物高さ30m以下となります。補強用ビスの施工方法は、「センターサイディング NS型 ネオスパン(イソシアヌレート品)補強工法」をご参照ください。
※6 センターサイディングは建物高さ16m以下です。センターサイディングの耐風圧力は最新の設計施工資料集金属製外壁材・屋根材 標準施工編をご参照ください。
* ロッキング構法については、「鉄骨造ALC ロッキング構法対応 センターサイディング重ね張り改修工法」をご参照ください。

主な施工手順

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RC・S造(ALC)金属胴縁工法 地域限定

[RC外壁へ金属胴縁15を使用する施工例(縦胴縁・横張り)]

■基本構成図

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■金属胴縁15アタッチメント・金属胴縁15の施工
MARC_05.webp 金属胴縁15の上端部・下端部に金属胴縁15アタッチメントを指定のRC用アンカーで留め付けた後、ビス孔に対して指定のRC用ビスで留め付けます。

RC外断熱・金属胴縁工法 地域限定※沖縄県を除く全国。

[RC外断熱・金属胴縁工法の特長]

  1. 地球環境に優しい
    建物躯体の耐久性向上による長寿命化は、ライフサイクルコスト抑制につながります。これにより取り壊し時に発生する産業廃棄物や温室効果ガスの抑制が期待できます。また、冷暖房効果向上による、CO2など温室効果ガスの抑制・削減にもつながる地球に優しい工法です。
  2. 室内の温熱環境が向上
    外断熱が施されたRC躯体は、季節を問わず外部温熱環境の変化に影響されにくく、冷暖房停止後も室温変化が緩やかになり、少ないエネルギーで高い冷暖房効果が得られ、快適な室内環境を実現します。
  3. 建物の耐久性の向上・長寿命化
    建物を断熱材や外壁材などで覆うことにより、風雨や日射、紫外線、CO2などから建物を守り躯体の劣化を抑制するので、耐久性の向上・長寿命化につながります。
  4. 結露の発生を抑制
    結露は、温かく湿った空気が冷たいものに触れると発生します。外断熱の場合、断熱層が躯体の外側にあるため、壁の温度が室温に近くなり、結露の発生を抑制します。結露発生が抑制されることにより、アレルギー症状の原因とされるカビ・ダニの発生の抑制につながります。

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断熱材の施工後、不陸調整用のベースディスクが取り付けられ、その上に金属胴縁を施工。

[RC外断熱・金属胴縁工法の施工ポイント]

■基本構成図
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■正面図
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■断面図
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RC専用ブラケット工法

[RC専用ブラケット工法の施工基準(下地組の仕様)]

  1. 不陸の調整
    既存外壁の不陸が25mm以下の場合※1は、専用ブラケットで調整が可能です。
    不陸が25mmを超える場合※1は、不陸調整部材をご使用ください。
    ※1 鋼製胴縁のサイズが50×50mmの場合は不陸30mmまで。
  2. 胴縁の割り付け
    胴縁間隔は耐風圧条件およびアンカーの引張荷重に応じて決定します。
    製品ロスの少ない間隔で設置することをお勧めします。最大間隔は606mmです。
    鋼製胴縁どうしの接合部は10~20mmの隙間を設けてください。
    工法 胴縁間隔 モエンの種類 胴縁種類
    RC造 横張り @606mm
    @500mm
    @303mm
    16~18mm厚品 金具施工(10尺品) 鋼製胴縁
    @606mm
    @455mm
    @303mm
    16~21mm厚品 金具施工(四方合いじゃくり品)
  3. 専用ブラケットの施工
    専用ブラケットは指定アンカーで固定します。アンカー工事の前に、必ず水平方向、鉛直方向とも墨出しを行ってください。専用ブラケットの水平方向の最大ピッチは606mm(胴縁間隔)、鉛直方向の最大ピッチは1500mmです。耐風圧条件およびアンカーの引張試験結果によって割り付けを決定してください。
    開口部周りなど切断した鋼製胴縁の長さが1.5m未満の場合はアンカー2箇所留めとします。
  4. 胴縁(現地調達品)の施工
    胴縁の材質は高耐食めっき鋼板、塗装鋼材などの適切な防錆処理が施された鋼材をご使用ください(形状、サイズは以下を選定)。胴縁はブラケット1個に対し、ステンレステクスネジ(JK1140)2本で固定します。最初に長孔に専用ビスを軽く留め付け前後に動かし不陸調整を行い、位置が決まったら丸孔に2本目の専用ビスを留め付け、長孔の専用ビスも締め付けてください。
    使用箇所 厚さ 形状・サイズ
    一般部用 1.6mm
    2.3mm
    角形鋼管 40×40mm・50×50mm
    接合部用※2 角形鋼管 75×45mm・100×50mm
    リップ溝形鋼 75×45×15mm・100×50×20mm
    角形鋼管 40×40mm・50×50mmを2本組み
    ※2 出隅部、開口部周囲、10尺品の左右接合部などで使用。

[RC専用ブラケット工法の施工ポイント] RC外壁へ鋼製胴縁(現地調達)を使用する施工

〈RC専用ブラケット工法(外断熱なし)の納まり図です。〉

■基本構成図
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■鋼製胴縁の固定方法
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■開口部周囲
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〈RC専用ブラケット工法(外断熱あり)の納まり図です。〉

■基本構成図
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■鋼製胴縁の固定方法
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■開口部周囲
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